SEDIMENTOLOGY Lab.

Kyoto University

Education


授業やセミナーの紹介をします。入試情報やどのような人におすすめかを紹介します。

Lectures

Seminars

受験生向け情報




Lectures

【フィールド地球科学】

地球の営みや地球環境の変動・変遷を明らかにしようとする地球科学では、その情報を得るために野外で調査・観測し、試料やデータを持ち帰る「フィールドワーク」がとても重要です。この講義では、フィールドワークの現場の様子(野外状況や調査・観測手法)とそこで得た実際のデータや試料、そして試料分析データを示しながら、それらから得られた情報が持つ意味を解説し、その解析から示されてきた地学現象の様態について解説します。 教科書的に語られる地学現象とそのメカニズムが、どのようなフィールドワークとそれにより得られた情報の解析によって得られてきているのかを具体的に知ることができ、地学現象の理解を深めることができます。


授業計画・授業内容

  • 過去の津波堆積物研究
    • 過去に津波が襲来した頻度を知る→津波災害のリスク予測・減災へ
  • 現在の津波堆積物研究
    • 津波堆積物の詳細な特徴を調べる→津波堆積物の確実な「鑑定法」を確立
  • 未来の津波堆積物研究
    • 津波堆積物が形成される様子を理論的に求めたい
    • 津波堆積物の特徴から過去の津波の「規模」や「流速」がわかるだろうか?

【地質科学概論I】

現代人のリテラシー(基礎教養)としての地球に関する基礎知識を修得し,人類が住むことのできる環境を造り出した惑星地球のシステムを理解することを目的としている。 地質科学概論Iでは地球の表層と大気・海洋の構成・構造と循環に関する基本的な事柄について解説し,地球環境の成り立ちと変動について,地質科学的観点から理解を深める。


授業計画・授業内容

  • 第1章 人類と地球の環境
  • 第2章 地球表層の温度
  • 第3章 水と二酸化炭素の循環
  • 第4章 地球表層の構成と組成
  • 第5章 プレートテクトニクス
  • 第6章 ⽕⼭と噴⽕
  • 第7章 地震と断層
  • 第8章 ⽇本列島の成り⽴ち
  • 第9章 岩⽯の⾵化と⼟壌の形成
  • 第10章 堆積作⽤と堆積環境
  • 第11章 地球の熱収支と大気の大循環
  • 第12章 海洋の構造と循環
  • 第13章 エルニーニョとモンスーン
  • 第14章 気候変動
  • 第15章酸素の起源と⽣物の進化
  • 第16章⼈類による地球環境の変化

【地質科学表層プロセス基礎論】

最新の地質科学的知見に基づいて,地球の表層で起こる物質循環と気候変動に関連したさまざまなプロセスについて講義する.地球表層を構成する堆積物の運搬・侵食・堆積ならびに堆積岩の形成・変化に関する基礎的概念を踏まえて,物質循環・気候変動・地形・テクトニクスに関連する諸現象を解説する.


授業計画・授業内容

  • 1.堆積物/堆積岩の特徴1:堆積岩の成因
  • 2.堆積物/堆積岩の特徴2:粒度・組織と分類
  • 3.堆積物/堆積岩の特徴3:単層とその構造その1
  • 4.堆積物/堆積岩の特徴4:単層とその構造その2
  • 5.気候変動1:10万年スケールの気候変動
  • 6.気候変動2:100-1000年スケールの気候変動
  • 7.気候変動3:歴史時代の気候変動
  • 8.表層プロセス入門:地球表層を構成する物質と圏
  • 9.地球表層の物質輸送プロセス1:風化とマスムーブメント
  • 10.地球表層の物質輸送プロセス2:水循環・地下水・河川
  • 11.地球表層の物質輸送プロセス3:波浪と潮汐
  • 12.地球表層の物質輸送プロセス4:氷河・氷床
  • 13.地球表層の物質輸送プロセス5:風と砂漠
  • 14.地球表層の物質輸送プロセス6:海盆と深海底
  • 15.地形発達とテクトニクス

【堆積学】

堆積構造の形成に関する理論と実験,堆積データの解析方法,シーケンス層序学の基本概念,地層の形成過程と海水準変動などに関する基礎を学ぶ


授業計画・授業内容

  • 「堆積」とはなんだろうか?:Exner方程式の意義
  • 流体の挙動1:等流と流れの抵抗則
  • 流体の挙動2:エネルギー保存則
  • 流体の挙動3:浅水方程式
  • 流体の挙動4:水面形方程式
  • 相似則と次元解析
  • 堆積物輸送1:掃流
  • 堆積物輸送2:浮流
  • 堆積物輸送3:掃流状集合流動(sheet flow; traction carpet)
  • 地形・流れ・堆積物の相互作用1: 河川の勾配
  • 地形・流れ・堆積物の相互作用2:ベッドフォーム
  • 混濁流のダイナミクスと海底地形形成作用
  • 土石流のダイナミクス
  • 逆解析:いかにして地層から過去の環境を復元するか?

【古生物学II・古生物学実験】

古生物学は化石記録に基づく過去の生物を対象とした生物科学であり,生物学と地質学の境界領域にある。古生物学IIでは,古生物学Iで示した全体的な展望に続き,過去5億年間の化石記録の上で特に重要なグループを取り上げて多様な視点から掘り下げ,彼らの進化の過程とその古生態学的背景を理解することを目的とする。
地層中に残された太古の生物の化石は,過去三十数億年間にわたる生物圏の変遷を記録したもっとも精度の高いモニターであり,地質学的時間スケールにおける生物進化の歴史やその要因を解明するヒントを秘めている。そこで実物の化石標本を用いて,化石に基づく古生物学の研究手法を理解し,基礎的な知識と技術を習得することを目的とする。


授業計画・授業内容

  • 生痕化石の解析

【課題演習E1】


授業計画・授業内容

【地質科学野外巡検IA/IB】

日帰り、あるいは、泊りがけで、西南日本の地質を代表する模式地を見学する。そのため、本授業は、週末に実施することが多い。主な見学対象は以下のとおりである。整然層の堆積環境と化石、付加体堆積物、付加体堆積物起源の変成・変形岩、オフィオライト、地震断層、日本海の拡大に伴う堆積岩や火山岩に残された小断層。天候によって延期・中止になることがあるので、実施計画については、地球惑星科学専攻の事務室前の掲示板等を注視すること。


授業計画・授業内容

  • 櫛田川干潟巡検(IA:前期)
    • 現世の砂質干潟地形および波浪ベッドフォームと,干潟・河川堆積相を観察する.また,この地域に分布する中央構造線に関連した断層およびそれを挟んだ岩相変化について観察を行う.
  • 白浜巡検(IB:後期)
    • 浅海で波浪が作る堆積構造(ウェーブリップル・ハモック状斜交層理)および泥火山堆積物の観察を行います.

Seminars

【Research Meeting】

週一回行う堆積学研究室内でのセミナー. 学生・教員が研究の進捗状況を発表したり,論文紹介を行います.


【Ammo Seminar】

週一回行う堆積学講座でのセミナー. 学生が研究の進捗状況や成果の発表をしたり,論文紹介を行います.


【Geobioshere Seminar】

週一回行う地球生物圏史分科でのセミナー. 学生が研究の進捗状況や成果の発表をしたり,論文紹介を行います.


【Earth and Planetary Surface Processes Seminar】

月一回行う京大理学部と防災研との合同セミナー. 学生および教員が研究の成果の発表をし,分野間での議論を行います.


【Outreach】

受験生向け情報

【Admissions】

京都大学理学研究科・地球惑星科学専攻・堆積学グループでは,こんな人を卒論生・大学院生として募集中です.

  • 野外を歩いて地層を見ることがとにかく好きな人
  • 地層にひそむ様々な「かたち・模様」を見ているとあっという間に時が過ぎる人
  • 室内実験・シミュレーションで「ミニ地球」を作ることが好きな人
  • 複雑な地形・堆積構造をシンプルな理論で理解したい人 この中で一つでも当てはまる人は,ぜひ私たちの研究室への進学を考えてみてください.すべてに当てはまる必要はありません. 野外調査は好きだけれど数式は嫌いな人,野外は嫌いだけれどコンピューターや実験は好きな人,どんな人でも大歓迎です.

  • 【FAQ】

    Q: どのような研究テーマや分野に取り組んでいますか?
    A: 堆積学に関わる理論研究、フィールドワークベースの研究、水槽実験などの実験研究、数値モデリングや機械学習に基づく研究などどんなことでも挑戦できます。 具体的な研究テーマについては先輩の研究テーマや研究紹介ページをご覧ください。
     +先輩の研究テーマ +研究分野について

    Q: 指導教員の方の人柄や指導方針はどのようなものですか?
    A: 学生の自主性を尊重し、サポートを重視する教育スタイルです。

    Q: 研究室の雰囲気や文化はどんな感じですか?
    A: 学生部屋は地球生物圏史分科の研究室と共有で異なる分野間での交流が出来ます。おやつ時にはおいしいコーヒーとお土産のお菓子などを楽しむことができます。

    Q: 在籍するメンバーや先輩の状況を教えてください。
    A: 4回生、修士課程、博士課程が在籍しており、ポスドクや留学生も在籍していることが多いです。 社会人ドクターの受入も実績があります。現在のメンバーや就職先など詳しくは堆積研ならこちらへ 地球惑星科学専攻ならこちらへ

    Q: 研究室の設備や資源は充実していますか?
    A: 大型の水槽実験装置や計算機など研究に適した設備が整っています。企業との共同研究も多く実施されており、サポートを受けることも可能です。

    Q: 研究成果を発表する機会はありますか?
    A: 毎年JpGUや日本堆積学会、日本地質学会などに参加し積極的に学会発表を行っています。 国際学会であるAGUにも多くの先輩が参加しています。博士論文はもちろんのこと卒論や修論論文の内容を学術論文として執筆し、研究成果を発信しています。 これまでの研究成果については こちらへ

    Q: 卒業後の進路やキャリアサポートはどうなっていますか?
    A: 卒業後の進路については研究職、資源関連会社に進む先輩が多いです。 インターンシップの機会や企業説明など指導教員や先輩方からも手厚いサポートを受けることができます。

    Q: 資金や奨学金制度について教えてください。
    A: 研究費のサポートや奨学金の申請が可能で、経済的な支援があります。

    Q: 研究室に入るための条件や選考プロセスは何ですか?
    A: 面接や試験などの選考方法がありますので、詳しくはお問い合わせください。

    Q: 国際的な活動や留学の機会はありますか?
    A: 海外の大学や研究機関との連携があり、留学や国際会議への参加が可能です。

    Q: 直接話しを聞くことはできますか?
    A: ぜひ一度京都大学理学部1号館を訪ねてきてください。出張も多いのでアポイントメントを取ることをおススメします。